こんにちは。ひぐらし書道の曽我です。
今日のブログ記事は教室とはちょっと違う内容です。
埼玉県春日部市にあります(株)道彩様より、書道ロゴのご依頼をいただきまして、その実績をご紹介いたします。
【書道ロゴの制作】ご相談次第ですが、基本的には3パターン納品しております。データ形式は、イラストレーターもしくはPDF。現物の書道もご希望の場合は、一緒に添えることも可能です。
今回の記事では、3パターンの書道ロゴのご紹介と、それぞれのロゴに込めた想いをお伝えします。
老子「無為自然」から
(株)道彩様の「道」は老子の教え「道Tao」から来ているとのことでした。無為自然を体現できるような余計な飾りのない文字。虞世南の孔子廟堂碑を参照し、余計な筆先などの装飾を極力省き、内側から出てくる力強さを意識しました。老子の姿勢”最弱こそ最強なり”という言葉からは華やかな力強さではなく、内側からの強い力を感じたためです。
虞世南の孔子廟堂碑とは、このような書風の古典です。
「道」と「彩」が手を握り合っている
老子の教え「道」と、埼玉を意味する「彩」が手を握り合っている様子を表現しました。書体は篆書を意識しましたが、完全な篆書にすると少々怖いイメージが出てしまいそうなため、一部だけの引用に留めています。また、「彩」の”木”部分で皆が幸せで楽しい様子も少し出しています。
「道」の思想が埼玉へグローバルに展開する
最後のロゴです。ここまで崩すべきがとても悩みました。(株)道彩様は貿易も手がける会社。グローバル感を長い曲線で描きたかったため、草書を使いました。「道」の”しんにょう”を大きく伸ばし、グローバル展開を表現しました。
テーマカラーは緑
以上3つのロゴ案をご紹介しました。
言われないと分からないような作品の背景を言語化したつもりですが、いかがでしたでしょうか?
(株)道彩様のテーマカラーは緑でしたので、3つのロゴ案全て「彩」の文字の一部に緑を入れています。
設立して間もない会社であるため、「上へ向かって成長していく」という意味を込めて緑色を一部に入れています。
以上、ロゴ制作時の、書家の頭の中を記事にしてみました。
ひぐらし書道は、あくまでも書道ペン字教室のため、ロゴ制作などはあまり多数お受けできないのですが、筆文字でロゴを作ってほしい!という相談ありましたら一度お問合せくださいませ。