先日、臨書のレッスンで蘭亭序を取り上げました。その備忘録も兼ねて、ブログ記事でご紹介いたします。
行書の王道「蘭亭序」
王羲之の蘭亭序といえば、書道を学習するものにとって避けては通れない古典の1つです。
いわゆる行書の典型として1,700年近くも歴史にその名を刻んでおります。
「行書」その特徴は何でしょうか?
・点画が省略、連続されている
・丸みを帯びている
が大きな特徴ですが、私は線の強弱もそこに追加したいと思います。特に”線の太さ”の強弱です。
臨書をしながら見ていきましょう
蘭亭序の中でも、「線の強弱」がわかりやすい部分を取り上げたいと思います。
「宇宙之大」の4文字を臨書してみました。
太い細いの強弱が分かるよう臨書しています。中でも「宙」の文字が一番分かりやすいのではないでしょうか?
「宙」の一文字だけ書いてみます。上が強弱がないもの、下が強弱のあるものです。
太い線と細い線があるおかげで、字が立体的に見えると思います。この強弱こそが行書の特徴の1つであると考えています。文字が表情豊かになるんですね。
蘭亭序には他にも強弱の練習がしやすい箇所が何箇所かあり、2箇所だけ取り上げておきます。
臨書だけではなく作品創作にもつながります
太い線と細い線の強弱があることで表情豊かな文字になるだけではなく、作品制作をする際にも役に立ちます。
・どこで見せ場を作ればいいのか?
・単調になってしまう部分をどう創作していけばいいのか?
と制作活動にも役に立つのですね。
太い細いの強弱以外にも、その他「長い短い」の強弱も大きなポイントとなります。
また機会を見てお話ししたいと思っています。
++ 2023.12.12追記 ++
先日Instagramのライブで蘭亭序の全臨ライブをしました。その際の記録動画です。
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それではまた。